ピコレーザーは本来クリニックで使用されるもの
ピコレーザーとは本来クリニックで
使用されるレザーです。
ピコレーザーは
非常に強いエネルギーを
発射するので、
間違った使用をすると
人体へダメージを与えてしまいます。
そのため、 医師が管理するクリニックで
使用されなければなりません。
しかし、最近は
ピコレーザーという商品名を付けた
レーザーとは言えないものがあるようです。
セルフで行うピコレーザー
インターネットの通販で
ピコレーザーという商品が
売られているようです。
ペン型のレーザーのようで
ゴーグルをつけて照射を行うようです。
はっきり言って
全く効果が期待できるものではありませんし、
安全性も疑わしいと言わざるを得ません。
セルフのピコレーザー は危険。
ピコレーザーが発射するレーザーは、
非常に強いエネルギーをもとにして
作り出されています。
その強いエネルギーを作り出すために、
本当のピコレーザー機器は
洗濯機ほどの大きさがあります。
大きな機械の中には
金属の結晶が入っています。
この金属の結晶に電気を加えて
レーザーが発射されます。
発射されたレーザーは
たくさんのフィルターやレンズを通り
エネルギーと波長が補正されて
ピコレーザーとなって発射されます。
セルフで行えるような
ペンタイプの簡易機器で
ピコレーザーを発射することはできません。
もちろん効果も期待できませんし、
場合によっては
肌トラブルを引き起こす可能性があります。
ピコレーザーのセルフタイプで
タトゥーは消えるのか
本当のピコレーザーで
タトゥー除去を行う場合、
ピコレーザーのセッティングは
シミ取りと比べて
はるかに高いエネルギーの設定で
行われます。
タトゥーを消すためには
それだけ強いエネルギーが必要となります。
セルフで行えるような
ペンタイプの小さなレーザーで
タトゥーが消えるはずもありません。
それどころか無理な照射を行うことで
かえって肌トラブルを
引き起こす可能性があります。
インターネットの通販で
安易に買えるようなものは
医療機器ではありません。
こういった怪しいもので
タトゥー除去を試みることは
止めた方が良いでしょう。
ピコレーザーのセルフタイプで
ニキビ跡は治るのか
ピコレーザーで治せる ニキビ跡 には、
次の2種類があります。
- 色素沈着の茶色
- ニキビ跡のくぼみ
の二つです。
セルフタイプで色素沈着が治せるか。
本物のピコレーザーは
色素沈着にも有効です。
色素沈着とはメラニンの集まりです。
例えば怪我をした後や火傷の跡、
かぶれた跡などにより
お肌が茶色くなることがあります。
これを色素沈着といいますが
これらはメラニンが集まった状態です。
ピコレーザーが色素沈着に有効なのは
ピコレーザーのパルス幅が
非常に短いからです。
パルス幅とは、
レーザーを照射している時間のことです。
このバランス幅が非常に短いので、
お肌の細胞にダメージを最小限にして
メラニンだけを破壊することができます。
パルス幅を短くするためには
高度な機械が必要で、
手で持てるようなペンタイプの小さい機械で、
本物のピコレーザーのパルス幅を
作り出すことはできません。
従って色素沈着部分を
そのような機械で治療した場合
色素沈着をかえって悪化させる可能性も
十分考えられます。
軽い気持ちで使った結果
かえって茶色みがひどくなってしまった・・
そういったことがないように
安易に使用することを控えましょう。
セルフタイプで
ニキビ跡のくぼみは治せるか
本物のピコレーザーでは
高いエネルギーによって
お肌の中に ’LIOB’という
ミクロの 穴を作ります。
穴ができる理由は、
穴の中の古いコラーゲンが
レーザーによって破壊されるからです。
古いコラーゲンが
壊れてできた穴の中では、
新しいコラーゲンが再生されて
新しい肌に置き換わっていきます。
こうすることで
ニキビ跡が治っていきます。
この時に古いコラーゲンを破壊するためには
非常に高いエネルギーが必要です。
本当のピコレーザーとも言えない
怪しい商品でこの高いエネルギーを
生み出すことは決してできません。
ニキビ跡が治るどころか
かえって茶色くなってしまった、
全く効果が見られない、
そういった副作用が起きるリスクが
高いと考えられます 。
ただでさえニキビ跡のくぼみは
綺麗に治すことが非常に難しいので、
クリニックでしっかりと
治療してもらいましょう。
ピコレーザー
セルフタイプのまとめ
色素沈着とニキビ跡のくぼみは
どちらも回数を重ねて治していくものです。
クリニックが取り扱っている
本物のピコレーザーですら、
5回から10回程度
複数回かけてこれらを治療していきます。
強いエネルギーを使用しても
回数がかかる治療に対して
通販ショップで買えるような
怪しい機械で
これらが治ることは期待できません。
効果のないものに
お金と時間を費やすことは
無駄ともいえるでしょう。
こういった怪しげなものを試す前に
クリニックで先生に
まず相談してみることをお勧めします。
記事著者
このページは医療に関わる専門的な内容になっています。
そのため、
医師免許を持った加藤晴之輔総院長をはじめ、
日本形成外科学会（JSPRS）専門医、
日本美容外科学会（JSAPS）正会員を有する
ルーチェクリニック医師陣が著者・監修し制作しております。
記事著者・総監修医師：加藤晴之輔
＜総院長略歴＞
- 岐阜大学医学部卒
- 東京大学大学院医学博士
- 医療法人社団光美会 理事長
- ルーチェクリニック 総院長
- 自治医科大学形成外科非常勤講師
＜代表的な資格＞
- 日本形成外科学会専門医 専門医一覧
- 日本美容外科学会正会員 名医を探そう
- 日本美容外科学会評議員 評議員一覧
- 国際美容外科学会正会員 Find a surgeon
- 日本再生医療学会会員
- アメリカ形成外科学会正会員
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