ピコレーザーの特徴
「ピコレーザー」は、近年注目を浴びているレーザーです。
ピコレーザーのもっとも大きな特徴は、
「パルス幅が短い」ということにあります。
美容レーザーは、非常に強い機械です。
効果も非常に高いのですが、同時に、
肌にダメージを与えてしまうものでもあります。
長時間レーザーを受ければ、それだけそのダメージは大きくなります。
そのため、レーザーの照射時間は短ければ短いほどメリットが増えます。
ピコレーザーはパルス幅が短い
ピコレーザーは従来のレーザーに比べて、
とても短い時間で効果が得られるようになっています。
これまでのレーザー（ナノ秒レーザー）よりも効率的にシミなどに届き、
これを除去していくことができるのです。
照射間隔はナノ秒レーザーの1000分の1とされており、
肌への刺激を最小限に抑えることができるようになっています。
ピコレーザーの人気
この圧倒的な「照射時間の短さ」によって、
ピコレーザーはさまざまな医師から注目を受けるようになりました。
最小限の照射で最大限の効果を得られるということで、
現在は数多くの美容クリニックがこのピコレーザーに注目しています。
これまでのレーザーと比べて痛みも少なく、
多くの人にとって受けやすいレーザー機器となっています。
また、ピコレーザーはもともとアメリカでうまれましたが、
現在日本に入ってきているものの多くは、
日本人やアジア人の肌によりあったつくりとなっています。
ピコレーザーは医療レーザー
なお、ピコレーザーはほかのレーザー機器同様、
使用可能施設は「病院」「クリニック」だけとなっています。
医師免許を持つ者がいないエステサロンでは、
ピコレーザーを利用することはできません。
このためピコレーザーでの治療を受けようと思う場合は、
エステサロンではなく
クリニックでレーザー治療を受けましょう。
ピコレーザーで治るもの
このような特徴を持つピコレーザーは、
肌の悩みにさまざまな角度からアプローチしていきます。
ピコレーザーが効果を示す「お悩み」についてみていきましょう。
1.シミ・そばかすの除去
「ピコレーザーの効果」「ピコレーザーを受ける目的」
の第一は、「シミの除去」です。
シミは、メラニン色素によって生じます。
このシミを消すのに簡単お手軽なのが、レーザーです。
ピコレーザーはメラニン色素を破壊し、
そのはへんは自然に排出されます。
ピコレーザーは周りの肌にも刺激が少ない点がメリットです。
2.くすみ（肝斑）の治療
ピコレーザーはメラニン色素に対して優しく
効果的に働きかけることができます。
これを利用してくすみ（肝斑）には
ピコレーザーでレーザートーニングを行います。
これをピコレーザートーニングといいます。
メラニンを作る細胞への刺激を最小限にして
くすみの原因のメラニンを破壊します。
これがくすみの治療において、
従来のレーザーとは優れた点です。
3.あざの治療
あざというと、生まれつきのあざである
太田母斑、蒙古斑、扁平母斑
などを治療できます。
ピコレーザーは長期的な再発が少ない、
治療回数が少ない、
等の報告が出始めています。
あざはしみやくすみに比べると
メラニンがすごく深いところまであるので、
ピコレーザーのパワーが必要となるのです。
4.ニキビ跡の改善
ピコレーザーが効果を示すのは、
シミ、くすみに対してだけではありません。
ニキビあとに対しても効果を示します。
ピコレーザーフラクショナルという照射方法です。
皮膚の真皮にミクロの穴を細かくあけ、
そこが新しい皮膚の細胞で置き換わっていくことで
くぼみが再生されていきます。
1回でなおるわけではありませんが、
繰り返すことでくぼんでいたニキビ跡が浅くなり
目立たなくなっていきます。
クレーター状になっていた肌の凸凹も改善が見込めます。
5.小じわ改善効果
ピコレーザーは、シワに対してアプローチすること
もできるレーザーでもあります。
ピコレーザーを肌に照射すると、肌には小さな穴が生まれます。
お肌は「早く穴を埋めよう」と肌の再生を行い始めます。
その過程で、肌が再生されたり、
ハリを出すコラーゲンヤエラスチンなどが
作られるようになります。
この「肌の再生」ガ小ジワも改善していきます。
ピコレーザーによるアンチエイジング効果も
最近は広く知られるようになり、
これを目的としてピコレーザーを受ける方もいらっしゃいます。
ピコレーザーとは？まとめ
ピコレーザーが美容業界において大きな注目を浴びているのは、
これらの効果があるからです。
美容医療技術は日進月歩です。
「新しいレーザー機器」であるピコレーザーもまた、
そんな日進月歩の進化のなかで生まれたものだといえるでしょう。
記事著者
このページは医療に関わる専門的な内容になっています。
そのため、
医師免許を持った加藤晴之輔総院長をはじめ、
日本形成外科学会（JSPRS）専門医、
日本美容外科学会（JSAPS）正会員を有する
ルーチェクリニック医師陣が著者・監修し制作しております。
記事著者・総監修医師：加藤晴之輔
＜総院長略歴＞
- 岐阜大学医学部卒
- 東京大学大学院医学博士
- 医療法人社団光美会 理事長
- ルーチェクリニック 総院長
- 自治医科大学形成外科非常勤講師
＜代表的な資格＞
- 日本形成外科学会専門医 専門医一覧
- 日本美容外科学会正会員 名医を探そう
- 日本美容外科学会評議員 評議員一覧
- 国際美容外科学会正会員 Find a surgeon
- 日本再生医療学会会員
- アメリカ形成外科学会正会員
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